新しい契約
創世記913-17
すなわち、わたしは雲の中にわたしの虹を置く。
これはわたしと大地の間に立てた契約のしるしとなる。
わたしが地の上に雲を湧き起こらせ、雲の中に虹が現れると、
わたしは、わたしとあなたたちならびにすべての生き物、
すべて肉なるものとの間に立てた契約に心を留める。
水が洪水となって、肉なるものをすべて滅ぼすことは決してない。
雲の中に虹が現れると、わたしはそれを見て、
神と地上のすべての生き物、
すべて肉なるものとの間に立てた永遠の契約に心を留める。」
神はノアに言われた。
「これが、わたしと地上のすべて肉なるものとの間に立てた契約のしるしである。」


 

明けましておめでとうございます。

主の御恵みと導きが有りますよう願い求めます。

隣人と新年挨拶をしましょう。

2019年度の宣教方針は「信仰への回帰」で、信仰の原点とは何か、
聖書に基づいた教えとは何かを語ろうとしてきました。

今日は2020年の最初の日曜礼拝です。
ノアに与えられた神様の新しい契約を通して神様の導きと恵みを考えていきたいと思います。

ノアは箱舟から出て、新しい場所で新たな生活を始めようとしていました。

全てのものが違っていて、ノアの家族の目に映る風景は恐ろしいものに見えたかもしれません。
ノアの家族にとっては、神様の裁きから免れ
(まぬがれ)彼らのみが残された事のトラウマもあるし、
新たな生活への恐れもあったと思います。その時に神様は彼らに虹を見せました。

 

今私たちは空の虹を見ると素晴らしいと感じます。
ある方は虹を見ると希望と生きる力を得ますと言われています。

今まで起きた裁きの中でノアの家族は新たに見える虹をどんな思いで眺めていたでしょうか。
もしノアの家族が今まで虹を見たことがあれば、その虹が新たな約束の印とは思わないでしょう。

地震を経験した方は、地震に対して恐ろしさを覚えています。
津波を経験した方は、津波に対して大きな恐れを持っています。
ノアの家族が雨が降るのを見る
その恐ろしさがよみがえり
平安に生きる事が出来ない時に神様は平安と平和を与えてくださるために虹を約束を与えたのです。

2020年に入り新たな人生を思い、皆様は新たな年に何を思うでしょうか。

歳を重ねる事は若者には希望ですが、高齢者には希望より悩みと苦しみが増えていきます。
前には出来た事が少しずつ出来なくなるのを実感して、歳が重なる事に恐れがします。

ノアには虹を通して新しい契約が与えられました。
ノアにとって虹の約束は何よりも心を癒される出来事でした。
ノアは一年間箱舟で過ごしながら雨に対してトラウマを持っていたのではないかと思います。
そして箱舟から外に出てその後に何が起こるか不安な思いでいたノアに、
神様は恵みの約束を与えたのです。

新しい約束とは希望の約束であり、癒しの約束で有ります。
トラウマからの解放の約束です。恐ろしい事から平安をもたらす約束です。

今私たちが虹を見てもあまりノアの箱舟の事を思いませんが、
ノアは虹を神様の守り、導き、そして神様が共に居られる印として見たのではないでしょうか。

箱舟の生活から新たな生活に踏み出すノアに与えられた神の恵みは、虹の印でした。

私たちは2020年の最初の日曜日に共に集い礼拝を守っています。
今、神様が与えられる恵みの約束とは何でしょうか。

ノアと神様の間に結ばれた約束と今の私たちと何の関係が有るのかと思うかもしれませんが、
聖書に書かれた御言葉ならば今も私達に関係が有るのです。
神様は新たな年を歩もうとしている私達に、
常に見ている虹を通して何を約束されているのでしょう。

1. 平安の印です。

神様は、今日の聖書の個所の前の17節では神様の戒めを、
817節では虹の約束を祝福として与えています。
17節の戒めをよく読むと、お互いに愛し合う事を命じられています。
神の祝福の印としての虹の約束を味わうためには、先ず愛し合うという戒めを守る事です。

ですから新しい年を迎え、
まずはお互いに愛し合う決議をもう一度心に留めていきましょう。
何よりも互いに愛する事は大切な事です。愛が無ければ神を知らないことに成るからです。

何時も出会っている全ての事、そして人と土と自然を愛する心を持ちましょう。

これが信仰への大切な戒めである律法の全てです。

たまに空に表れている虹を見て綺麗だと思うばかりではなく、
神の約束をも覚えてもう一度自分の信仰を確かめましょう。

神の約束は平安を与えて下さる事ですから、
何事にも神様の平安を求めましょう。その平安の内に留まりましょう。

箱舟の後の神の言葉も祝福の言葉でしたが、
私はその祝福の言葉を
恐れるな」との言葉と読みます。
イエスは復活後に初めて弟子達と出会った時、
マタイによる福音書28:9節によると「おはよう」と、そして10節には「恐れるな」と話しかけるのです。
9節の「おはよう」は他の訳では「平安あれ」となっています。
新しい年を迎えて何か恐れがあった時には、平安あれの印として虹が与えられた事を憶えて生きましょう。

2. 虹が現れた事は神が共に居られる証です。

勿論今でも虹がでますが、科学的には「光が大気中にする
水滴の中をする際に・反射することで様々な色が見られる現象」と言われています。
虹はノアの出来事の後に現れた自然現状ですが、
神様はこれを用いて約束を与えたのです。

信仰の目で見ると、全ての自然にある物には神様のメッセージが隠れています。

共に居られる神の約束として虹を見ながら、神様の約束を思い起こし感謝して生きましょう。

主の平安が豊かに降り注ぎますように。
共に居られる神の約束と共にこの一年を過ごす事が出来ますように願い求めます。